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今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識
輸血:どんなときに,どのように行うのでしょう?
著者: 山本晃士1
所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院 輸血部
ページ範囲:P.252 - P.256
文献購入ページに移動●輸血とは血液細胞の移植であり,安易に行うべきではない.
●赤血球輸血の実施にあたってはヘモグロビン(Hb)値だけで決定せず,ほかに有効な治療法がないか検討したうえで判断すべきである.
●新鮮凍結血漿(FFP)の輸血に際しては,凝固検査結果をもとに,実際の出血症状も考慮して実施の是非を判断する.
●血小板数だけから血小板輸血の判断をするのは危険である.
●赤血球輸血の実施にあたってはヘモグロビン(Hb)値だけで決定せず,ほかに有効な治療法がないか検討したうえで判断すべきである.
●新鮮凍結血漿(FFP)の輸血に際しては,凝固検査結果をもとに,実際の出血症状も考慮して実施の是非を判断する.
●血小板数だけから血小板輸血の判断をするのは危険である.
参考文献
1)髙松純樹:緊急輸血の大原則.図解臨床輸血ガイド(山本晃士編),文光堂,pp2-18,2011
2)山本晃士:新鮮凍結血漿の投与基準を検証する─実効性のあるトリガー値の提唱.日輸血細胞治療会誌 57:442-448,2011
3)Segal JB, Dzik WH:Paucity of studies to support that abnormal coagulation test results predict bleeding in the setting of invasive procedures: an evidence-based review. Transfusion 45:1413-1425,2005
4)Tripodi A, Salerno F, Chantarangkul V, et al:Evidence of normal thrombin generation in cirrhosis despite abnormal conventional coagulation tests. Hepatology 41:553-558,2005
5)羽藤高明:血小板輸血の現状と将来.日血栓止血会誌 16:273-280,2005
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