文献詳細
文献概要
元外科医のつぶやき・9
前立腺癌と診断されて
著者: 中川国利1
所属機関: 1宮城県赤十字血液センター
ページ範囲:P.934 - P.934
文献購入ページに移動 前月号で,職場健診でPSAが高値であったので,前立腺生検を受けた体験談を報告した.今回は,その病理診断結果に基づいて,自分なりに悩んだ末の決断を報告する.
「前立腺癌診療ガイドライン」によると,前立腺癌検診としてPSA測定は有用とされている.しかし,PSAは加齢とともに上昇し,60歳代では基準値の4.0ng/mL以上が5.8%を占める.また,PSAの高値に伴って生検陽性率は上昇するが,4.0〜10.0ng/mLでの陽性率は25〜40%である.そもそも,50歳以上では20〜30%で治療を要しないラテント癌が存在し,前立腺癌では一般に過剰診療になりがちである.
「前立腺癌診療ガイドライン」によると,前立腺癌検診としてPSA測定は有用とされている.しかし,PSAは加齢とともに上昇し,60歳代では基準値の4.0ng/mL以上が5.8%を占める.また,PSAの高値に伴って生検陽性率は上昇するが,4.0〜10.0ng/mLでの陽性率は25〜40%である.そもそも,50歳以上では20〜30%で治療を要しないラテント癌が存在し,前立腺癌では一般に過剰診療になりがちである.
掲載誌情報