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文献詳細

雑誌文献

臨床検査60巻3号

2016年03月発行

文献概要

今月の特集2 smartに実践する検体採取

—採取条件が検査結果に及ぼす影響①—糞便検査における検体採取

著者: 松田圭二1 岡本耕一1 土屋剛史1 藤井正一1 野澤慶次郎1 橋口陽二郎1

所属機関: 1帝京大学医学部外科

ページ範囲:P.306 - P.314

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Point

●スワブを用いて直接患者から糞便を採取する際は,直腸肛門部の解剖を理解しておく必要がある.

●気を付けるべき点は,直腸穿孔と腟への誤挿入である.臀部をよく開いて肛門を直接観察しながらスワブを挿入することが大切である.

●抗菌薬投与前に検査を行うのが原則である.

●糞便を採取したら,可及的速やかに検査室へ提出する.

参考文献

1)松田圭二,渡邉聡明:肛門・肛門管の解剖用語.胃と腸 47:630-632,2012
2)永沢善三:検体採取から検査までの注意点.Med Technol 39:1138-1143,2011
3)松田圭二,八木貴博,塚本充雄,他:まれな大腸悪性腫瘍—肛門管悪性腫瘍の臨床的特徴と治療方針.胃と腸 51,2016,in press
4)山田幸司:細菌検査用検体を室温で長時間放置してはダメ!.Med Technol 42:1409-1412,2014
5)李相太:赤痢アメーバを疑う糞便検体は冷蔵保存してはダメ!.Med Technol 42:1412-1415,2014
6)幸福知己:抗菌薬を投与してから検体を採取してはダメ!.Med Technol 42:1382-1384,2014
7)名倉理教:使用期限切れの検体採取容器を使用してはダメ!.Med Technol 42:1384-1386,2014
8)宇都宮孝治:嫌気性菌感染を疑う検体は,嫌気性菌専用容器で提出しないとダメ!.Med Technol 42:1397-1399,2014
9)西村典孝,松田淳一,柳原克紀:感染症の基礎知識 微生物検査 微生物検査の目的,適切な検体採取方法と注意点について(呼吸器系,尿,便,血液検体など).臨看 39:271-276,2013
10)古畑健司:培養検体をティッシュやラップで直接包んで提出してはダメ!.Med Technol 42:1403-1405,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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