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検査レポート作成指南・7
消化器エコー検査編
著者: 八鍬恒芳1
所属機関: 1東邦大学医療センター大森病院臨床生理機能検査部超音波室
ページ範囲:P.326 - P.336
文献購入ページに移動 肝,胆,膵,脾の超音波検査,いわゆる消化器領域のエコーは検査目的が多岐にわたる.報告書の作成においては,目的に明確に答えるような所見記載が重要である.また,目的以外に重要な所見がみつかる場合もあるので,依頼医師が目的以外の病態に注目するように,わかりやすく注目度が高い所見記載の工夫も必要である.医師は超音波画像に精通しているとは限らず,画像の見方や場合によっては,シェーマなどを添えて“なぜそのような所見掲載に至ったか”を明確に示す必要がある.この場合,シェーマだけでなく,画像とシェーマをセットで確認してもらい,超音波像への理解を深めてもらう努力も必要である.形式的な表での所見記載は,どんな場合であっても確実に全体を観察している証明として重要であり,これによって冷静なデータの見方が可能となる.すなわち,①目的にフォーカスを絞った明確な所見と,②冷静な全体像把握の所見,この2つの記載を兼ね備えたものがレベルの高い報告書といえる.
緊急時の対応も重要である.いかに早急なポイントを押さえた所見掲載と正確な所見伝達を行うかが,患者対応としても重要である.
緊急時の対応も重要である.いかに早急なポイントを押さえた所見掲載と正確な所見伝達を行うかが,患者対応としても重要である.
参考文献
1)竹原靖明,秋本伸,木村邦夫:腹部エコーのABC.日医師会誌 97,1987
2)日本肝癌研究会:臨床・病理 原発性肝癌取扱い規約 第6版,金原出版,2015
3)日本超音波医学会用語・診断基準委員会:肝腫瘤の超音波診断基準.J Med Uitrasonic 39:317-326,2012
4)日本肝胆膵外科学会:胆道癌取扱い規約 第6版,金原出版,2013
5)日本膵臓学会:膵癌取扱い規約 2013年8月[第6版補訂版],金原出版,2013
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