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文献詳細

雑誌文献

臨床検査60巻7号

2016年07月発行

文献概要

今月の特集1 The SLE

SLEでみられる自己抗体の意義

著者: 中島俊樹12 大村浩一郎12

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科内科学講座臨床免疫学 2京都大学医学部附属病院免疫・膠原病内科

ページ範囲:P.710 - P.715

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Point

●全身性エリテマトーデス(SLE)では多彩な自己抗体が出現する.その測定は診断や臨床経過の推測に有用である.

●自己抗体ごとに検査特性が異なり,例えば抗核抗体はスクリーニングに,抗DNA抗体や抗Sm抗体は確定診断に向いている.それぞれの特性に応じた使い分けが必要である.

●SLEの診断は臨床症状があることが前提であるので,その症状に応じて必要な検査をオーダーするように心掛ける必要がある.

参考文献

1)東條毅:アレルギー・膠原病領域の100年 抗核抗体の歴史.日内会誌 91:2560-2566,2002
2)三森経世:核抗原に対する自己抗体.医のあゆみ 230:698-703,2009
3)佐々木毅:抗核抗体(ANA) 抗DNA抗体 抗Sm抗体 抗U1-RNP抗体.Mod Physician 24:900-905,2004
4)川口鎮司:膠原病性肺動脈性肺高血圧症.Angiol Front 14:94-99,2015
5)大友耕太郎,渥美達也:抗リン脂質抗体測定の意義.日臨免疫会誌 36:63-70,2013
6)山中健次郎,高崎芳成:膠原病診療に必要な検査とその問題点 検査と臨床の狭間を考える SLEの診断に有用な検査 抗PCNA抗体.臨病理 41:888-896,1993
7)高崎芳成,池田圭吾,縄田益之,他:中枢神経(CNS)ループスと抗リボゾームP抗体 Ribosomal P ELISA Kit(MBL社)の有用性の検討.医と薬学 48:121-127,2002
8)五野貴久,勝又康弘,川口鎮司:中枢神経ループス.炎症と免疫 21:314-320,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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