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増刊号 呼吸機能検査 BASIC and PRACTICE Part1 呼吸機能の基礎をマスターしよう! 1.“機能別”呼吸生理のメカニズム
鼻腔から気道までの構造と機能
著者: 鈴木範孝1
所属機関: 1地方独立行政法人総合病院国保旭中央病院診療技術局中央検査科
ページ範囲:P.1120 - P.1127
文献購入ページに移動 人体を構成する60兆個もの細胞は,代謝を行うために絶えず酸素を必要としており,一方で細胞で産生された二酸化炭素を排出する必要に迫られています.この需給を満たし,生体を維持するためには,空気中の酸素を身体の隅々まで運び,組織から二酸化炭素を運搬,体外へ排出する装置が必要になります.この働きをする器官が呼吸器系(respiratory system)です.呼吸器系は上気道(鼻腔,咽頭,喉頭),下気道(気管,気管支),肺で構成されており(図1)1,2),肺ではガス交換(大気からの酸素の取り込みと組織で産生された二酸化炭素の排出)が行われ,鼻腔から気管支までがその通路にあたります.通常はこの鼻腔から気管支までを気道(airway)と呼びますが,広義には肺内の気管支・気管支枝,細気管支も気道に含まれます.
参考文献
1)坂井建雄,河原克雄:カラー図解 人体の正常構造と機能 Ⅰ呼吸器,日本医事新報社,p2,2008
2)病気がみえる vol.4 呼吸器(巽浩一郎,松村譲兒,小林弘祐,他編),メディックメディア,pp6-7,2010
3)三上正志:新・目で見る喀痰学(非売品),杏林製薬,2006
4)鈴木範孝:フローボリューム・カーブの理論と使い方 フローボリュームがわかると呼吸機能はおもしろい(斉藤陽久監),真興交易医書出版部,p13,2013
5)笹本浩,他:BREATHING ILLUSTRATED 一目で見る呼吸(非売品),武田薬品工業,1978
6)病気がみえる vol.4 呼吸器(巽浩一郎,松村譲兒,小林弘祐,他編),メディックメディア,p10,2010
7)鈴木範孝:呼吸機能を理解する.看技 56:30,2010
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