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文献詳細

雑誌文献

臨床検査61巻10号

2017年10月発行

文献概要

増刊号 呼吸機能検査 BASIC and PRACTICE Part2 臨床に直結する検査の進め方

クロージングボリューム

著者: 宮澤義1

所属機関: 1自治医科大学附属病院臨床検査部

ページ範囲:P.1184 - P.1192

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検査の概要

 クロージングボリューム(closing volume:CV)検査は,末梢気道病変の検出に有用な検査です.末梢気道(細気管支レベル)の病変は気道壁や周囲組織の性状が障害されることによって起こり,換気不均等性が増大しガス交換障害をきたします.CVの増加は末梢気道の易虚脱性を示唆します.測定方法にはレジデントガス(resident gas)法とボーラス(bolus)法があり,わが国ではレジデントガス法が多く使用されています.この方法は単一呼吸法とも呼ばれ,肺内ガス分布とCVを同時に測定できる方法です.本稿ではCVおよび肺内ガス分布の理論と検査法について記載します.

参考文献

1)肺機能セミナー(編):不均等分布.臨床肺機能検査 第3版,肺機能セミナー,pp193-230,1994
2)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):クロージングボリューム.臨床呼吸機能検査 第7版,メディカルレビュー社,pp79-88,2008
3)福地義之助,石田喜義,山岡実,他:クロージングボリューム.呼吸と循環 34:225-230,1986
単一呼出洗い出し曲線.呼吸機能検査の実際,日本臨床衛生検査技師会,pp85-90,2005
5)宮澤義:クロージングボリュームと肺内ガス分布.呼吸機能検査技術教本,じほう,pp53-57,2016
6)国枝武義,吉岡公夫,内藤雅裕,他:単一呼出曲線における“phase V”に関する研究.呼吸と循環 33:545-551,1985
7)白石透:フローボリューム曲線/クロージングボリューム/肺内ガス分布検査.Med Technol 21:35-42,1993

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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