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文献詳細

雑誌文献

臨床検査61巻10号

2017年10月発行

文献概要

増刊号 呼吸機能検査 BASIC and PRACTICE Part2 臨床に直結する検査の進め方

呼吸機能検査機器の精度管理

著者: 星弘美1

所属機関: 1獨協医科大学病院臨床検査センター

ページ範囲:P.1238 - P.1244

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呼吸機能検査における精度管理の必要性

 最近の呼吸機能測定装置は,結果の妥当性や再現性の良否判定,ベストデータの採択までサポートする機能と優れた操作性によって,初心者でも簡単に検査を行い判定ができるようになりました.しかし,信頼性の高い検査結果を提供するためには,機器の精度管理や日常のメンテナンスは必要不可欠です.

 日本呼吸器学会肺生理専門委員会による「呼吸機能検査ガイドライン」1)(以下,ガイドライン)や,国際的には米国胸部疾患学会(American Thoracic Society:ATS)と欧州呼吸器学会(European Respiratory Society:ERS)が共同で発行したガイドライン2)(以下,ATS/ERSガイドライン)では,機器の精度管理について普及啓蒙していますが,いまだ精度管理を実施していない施設もあります.較正を正しく行い,較正用シリンジや既知健常者の測定値を用いて,機器が正確に作動しているかを確認することが重要です.毎日の精度管理は,機器の特徴や微妙な変化を捉えることができ,異常の早期発見や適切な対処につながります(図1a).

参考文献

1)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):呼吸機能検査ガイドライン—スパイロメトリー,フローボリューム曲線,肺機能拡散能力,メディカルレビュー社,2004
2)Miller MR, Hankinson J, Brusasco V, et al:Standardisation of spirometry. Eur Respir J 26:319-338,2005
3)宮澤義:呼吸器計.臨床検査技師に必要な生理検査機器の常識 実例から学ぶとっさの判断(富田豊,正門由久,髙橋修編),丸善,pp25-38,2009
4)鈴木範孝:機能的残気量.呼吸機能検査(山中亨編・監),自動呼吸機能検査研究会,pp31-63,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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