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文献概要
増刊号 呼吸機能検査 BASIC and PRACTICE Part3 フィジカルサイン&病態で読み解く呼吸器疾患 1.閉塞性換気障害
上気道閉塞
著者: 山本雅史1
所属機関: 1北海道大学病院検査・輸血部
ページ範囲:P.1260 - P.1268
文献購入ページに移動 上気道閉塞は,肺自体には障害は全くないが,咽頭や気管,主気管支などの太い気道が機械的に狭まるために,1秒率(forced expiratory volume in 1 second/forced vital capacity:FEV1/FVC)が低下し,閉塞性換気障害を示す病態です.そのフローボリューム曲線は極めて特徴的な形状をとり,教科書的な表現でいうと台形の形を成します1).
つまり,強制呼出時で説明すると,肺自体の駆動圧が高まり,呼出を開始しますが,その出口である気管などが狭まっていると,その出口の細さに対して,スピードが頭打ちになります.そのためフローボリューム曲線は同じスピードが続く形状(台形の上底部分)となります.
つまり,強制呼出時で説明すると,肺自体の駆動圧が高まり,呼出を開始しますが,その出口である気管などが狭まっていると,その出口の細さに対して,スピードが頭打ちになります.そのためフローボリューム曲線は同じスピードが続く形状(台形の上底部分)となります.
参考文献
1)鈴木範孝:第3章フローボリューム・カーブの使い方.新版フローボリューム・カーブの理論と使い方—フローボリュームがわかると呼吸機能はおもしろい(斉藤陽久監),真興交易医書出版部,pp55-58,2013
2)Gascoigne AD, Corris PA, Dark JH, et al:The biphasic spirogram: a clue to unilateral narrowing of a mainstem bronchus. Thorax 45:637-638,1990
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