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文献詳細

雑誌文献

臨床検査61巻10号

2017年10月発行

文献概要

増刊号 呼吸機能検査 BASIC and PRACTICE Part3 フィジカルサイン&病態で読み解く呼吸器疾患 2.拘束性換気障害

神経筋疾患—重症筋無力症を中心に

著者: 高谷恒範1

所属機関: 1奈良県立医科大学附属病院中央臨床検査部生理循環機能検査室

ページ範囲:P.1291 - P.1297

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はじめに

 拘束性肺疾患の解剖生理学的特徴は,肺組織や胸郭の柔軟性が消失し硬くなり,空気を十分に吸気できなくなることです.肺機能検査上では,肺活量(vital capacity:VC),1回換気量(tidal volume:TV),残気量(residual volume:RV)などの減少があり,各肺気量分画の減少のため,全肺気量(total lung capacity:TLC)も減少します.フローボリューム曲線は,ピークフロー(最大呼気流速)の低下と,その後の急峻な下降カーブを示します.拘束性肺疾患には,肺疾患のみならず,胸膜,胸郭,呼吸筋および横隔膜の疾患など多種多様の疾患が含まれます(表1).

 本稿では,肺以外因子に由来する拘束性換気障害,特に,神経筋疾患について解説します.

参考文献

1)巽浩一郎:間質性肺炎の呼吸機能検査.臨検 56:979-983,2012
2)Baldwin EF, Cournand A, Richards DW:Pulmonary insufficiency;Physiological classification, clinical methods of analysis, standard values in normal subjects. Medicine 27:243-278,1948
3)日本呼吸器学会肺生理専門委員会:日本呼吸器学会肺生理専門委員会報告 日本人のスパイログラムと動脈血液ガス分圧基準値.日呼吸会誌 39:巻末14,2001
4)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):呼吸機能検査ガイドライン—スパイロメトリー,フローボリューム曲線,肺拡散能力,メディカルレビュー社,2004
5)日本呼吸器学会肺生理専門委員会(編):臨床呼吸機能検査 第8版,メディカルレビュー社,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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