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今月の特集1 血管を読み解く
バスキュラーラボの現状と今後の課題
著者: 中島里枝子12
所属機関: 1東京医科歯科大学大学院総合外科学分野 2東京医科歯科大学医学部附属病院血管外科
ページ範囲:P.254 - P.259
文献購入ページに移動●バスキュラーラボ開設には,検査の長所や限界を理解した臨床医との連携が必要である.技師が臨床側の情報を得る機会も不可欠である.
●血管超音波検査は,ピンポイントで頻繁に観察できる長所を生かし,精査を積極的に引き受ける.医師と密に連携し,15〜30分で観察できるよう観察ポイントを明らかにしておく.
●血管検査において超音波検査,機能検査の両方を行うことができるのは臨床検査技師の強みである.バラバラに引き受けて結果を返すだけでなく,検査結果を一括管理することが望ましい.
●血管疾患の多くは慢性疾患であるので,臨床検査技師の役割は早期診断だけではない.長期にわたって,また,多面的に患者を見守る立場から臨むべきである.流れ作業から脱却し,患者に向き合う余裕を作ることで検査室の付加価値を生み出す可能性がある.
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