臨床検査61巻3号

2017年03月発行

今月の特集2 在宅現場でのPOCTへの期待

在宅医療における品質管理のためのIT活用

著者： 後藤慎一¹²

所属機関： ¹春日井市民病院医療情報センター ²春日井市民病院臨床検査技術室

ページ範囲：P.284 - P.289

Point

●在宅医療は多職種協働型チーム医療であり，その過程で行われた検査の結果は多職種間で利用される．

●在宅医療においてPOCTの利用は，診療効率の向上と検査精度の向上に寄与する．

●在宅医療下で実施される検査は，限られた環境下で実施しなければならないため，品質管理が重要な要素である．

●ITを活用することでPOCTの品質管理は向上するが，全てをITに任せることは困難なため，人の教育も重要な要素である．

参考文献

1）臨床検査振興協議会：在宅医療における臨床検査（特にPOCT）の実態．在宅医療チームのための臨床検査，じほう，pp35-46，2016

2）菊池春人：POCTの意義を具現化するための方策　検査データ保証の考え方．臨検　54：17-22，2010

3）桑克彦：POCTの精度保証．POCTが変える医療と臨床検査，じほう，pp108-115，2014

4）日本臨床検査自動化学会POC推進委員会：検査データの保証．POCTガイドライン第3版（2013年4月1日）．日臨検自動化会誌　38（Suppl. 1）：25-35，2013

5）奥村淳：POCT対応機器ネットワーク構築—理想と現実．医療と検機器・試薬　38：515-518，2015

6）堀場製作所：電子カルテ連携ソフトGATELINK（http://www.horiba.com/jp/medical/products-jp/software/details/gatelink-29543/）

7）株式会社ビー・エム・エル：Qualis Medical Station（http://qualis.bml.co.jp/）

8）後藤慎一：POCTのクオリティマネジメント　検体測定室における品質管理のためのIT活用　POCT装置の場合．臨病理　63：232-237，2015

9）後藤慎一，西村祐賀子：POCの精度管理と装置管理—血糖装置管理の実例．医療と検機器・試薬　34：515-518，2011