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検査説明Q&A・26
健康診断でHCV抗体が陽性となりましたが,肝炎症状はみられないとのことです.どのように考え,どんなことに注意すればよいですか?
著者: 近藤真由子1 池田均2
所属機関: 1社会福祉法人三井記念病院消化器内科 2東京大学大学院医学系研究科 内科学専攻病態診断医学講座臨床病態検査医学分野
ページ範囲:P.301 - P.303
文献購入ページに移動C型肝炎ウイルス(hepatitis C virus:HCV)は1989年に米国Chiron社の研究グループによって発見された.その後,血液製剤に対してHCV検査が行われるようになり,輸血によるHCV感染はほとんどみられなくなった.現在,わが国においてはHCVの新規感染者数は激減したものの,HCV持続感染者(キャリア)は約150万〜200万人存在すると推定されている1).
厚生労働省は,2008年から健康増進法に基づいて,健康増進事業における肝炎ウイルス検診を行っており,検診でHCV抗体が測定されるようになった.わが国におけるHCV抗体陽性率は1.4〜1.7%とされる1).
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