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文献詳細

雑誌文献

臨床検査62巻3号

2018年03月発行

文献概要

今月の特集1 症例から学ぶ血友病とvon Willebrand病

血友病の検査

著者: 井上まどか1

所属機関: 1群馬大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.262 - P.268

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Point

●交差混合試験における混合血漿の被検血漿比率は,即時型で0,10,20,50,100%の5点,遅延型で0,50,100%の3点が有用である.

●後天性血友病における凝固因子活性定量や凝固因子インヒビター定量では,被検血漿中の第Ⅷ(第Ⅸ)因子が測定に影響を及ぼすことがある.

●活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)試薬は試薬の組成によって多くの種類が市販されており,凝固因子感受性,ヘパリン感受性,ループスアンチコアグラント(LA)感受性などにおいて試薬間差がある.

●検査に使用するAPTT試薬の特長を理解しておくことが重要である.

参考文献

1)小嶋哲人,高木明:③APTTによる凝固因子欠乏とインヒビターのスクリーニング検査.臨床検査法提要 改訂第34版(金井正光監,奥村伸生,戸塚実,矢冨裕編),金原出版,pp394-395,2015
2)家子正裕,福武勝幸,内藤澄悦,他:交差混合試験における混合比率およびコントロール血漿に関する検討 コアプレスタミキシングテスト研究会における結果報告(第1報),日検血会誌 12:312-321,2011
3)小嶋哲人,高木明:a. 凝固因子活性抑制力価の測定法〔ベセスダ(Bethesda)法〕.臨床検査法提要 改訂第34版(金井正光監,奥村伸生,戸塚実,矢冨裕編),金原出版,pp408-409,2015
4)小嶋哲人,高木明:a. 第Ⅷ,第Ⅸ因子のAPTTを用いた凝固一段測定法.臨床検査法提要 改訂第34版(金井正光監,奥村伸生,戸塚実,矢冨裕編),金原出版,pp420-421,2015
5)嶋緑倫:凝固因子インヒビター.血栓と循環 12:507-515,2004
6)山﨑哲,鈴木典子,後藤宏美,他:APTTの現状と標準化に向けた課題.生物試料分析 32:365-370,2009
7)鈴木典子,山﨑哲,高山成伸,他:第14回日本検査血液学会学術集会 テクニカルセミナー 血液凝固検査の信頼性を考える APTTを取り巻く凝固検査の現状.日検血会誌 15:89-99,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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