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生理検査道場・1【新連載】
—血圧脈波検査①—判読手順と異常値メカニズム
著者: 阿藤大1
所属機関: 1学術支援株式会社
ページ範囲:P.658 - P.664
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現在,日本国内で流通している主要な血圧脈波検査装置には,上腕足首間脈波伝搬速度(brachial ankle pulse wave velocity:baPWV)と足首上腕血圧比(ankle brachial index:ABI)を連続計測する装置(form®シリーズ,フクダ電子),もしくは心臓足首血管指数(cardio ankle vascular index:CAVI)とABIを連続計測する装置(VaSera® シリーズ,フクダ電子),の2機種があります.当検査の一般的な適応は閉塞性動脈硬化症,もしくはその疑いとなります.現在では国内の総合病院では導入していない施設はほとんどみられない状況にあります.当講座ではform®シリーズの検査結果を用いて,各指標のそれぞれの意味や判読の基礎的な手順,判読のポイントや疾患によるピットフォールの典型例などを解説します.さらにform®シリーズでは,バージョンや設定による自動判定機能・所見記載内容の違いがあるため,当講座では数値や脈波形情報から判断するための考え方も補足します.
現在,日本国内で流通している主要な血圧脈波検査装置には,上腕足首間脈波伝搬速度(brachial ankle pulse wave velocity:baPWV)と足首上腕血圧比(ankle brachial index:ABI)を連続計測する装置(form®シリーズ,フクダ電子),もしくは心臓足首血管指数(cardio ankle vascular index:CAVI)とABIを連続計測する装置(VaSera® シリーズ,フクダ電子),の2機種があります.当検査の一般的な適応は閉塞性動脈硬化症,もしくはその疑いとなります.現在では国内の総合病院では導入していない施設はほとんどみられない状況にあります.当講座ではform®シリーズの検査結果を用いて,各指標のそれぞれの意味や判読の基礎的な手順,判読のポイントや疾患によるピットフォールの典型例などを解説します.さらにform®シリーズでは,バージョンや設定による自動判定機能・所見記載内容の違いがあるため,当講座では数値や脈波形情報から判断するための考え方も補足します.
参考文献
1)Norgren L, Hiatt WR, Dormandy JA, et al:Inter-Society Consensus for the Management of Peripheral Arterial Disease (TASC II). J Vasc Surg 45(Suppl S):S5-S67,2007
2)Aboyans V, Criqui MH, Abraham P, et al:Measurement and interpretation of the ankle-brachial index: a scientific statement from the American Heart Association. Circulation 126:2890-2909,2012
3)日本循環器学会,日本高血圧学会,日本心臓病学会,他:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2011-2012年度合同研究班報告)血管機能の非侵襲的評価法に関するガイドライン,2013
4)日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会(編):高血圧治療ガイドライン2014,ライフサイエンス出版,2014
5)Vlachopoulos C, Xaplanteris P, Aboyans V, et al:The role of vascular biomarkers for primary and secondary prevention. A position paper from the European Society of Cardiology Working Group on peripheral circulation: Endorsed by the Association for Research into Arterial Structure and Physiology (ARTERY) Society. Atherosclerosis 241:507-532,2015
6)増田善昭:動脈波の臨床,メジカルビュー社,2003
7)横山久代,庄司哲雄,西沢良記,他:下肢動脈脈波速度は末梢動脈疾患を有する2型糖尿病において低下する.Arte Stiff 6:36-37,2004(http://www.arterial-stiffness.com/pdf/no06/036_037.pdf)(最終アクセス:2018年3月19日)
8)Ato D, Takami T:Brachial-Ankle Pulse Wave Velocity, Mortality, and Cardiovascular Events. J Cardiovasc Disord 2:id1009,2015
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