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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 1章 全身疾患
ショック(出血性,敗血症性,心原性)
著者: 嶋津岳士1
所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科救急医学
ページ範囲:P.344 - P.346
文献購入ページに移動 ショックとは,生体に対する侵襲あるいは侵襲に対する生体反応の結果生じた,血圧の低下など循環動態の変化を主体とする全身状態の急変である.末梢循環,特に重要臓器の血流障害により細胞の代謝が障害され,組織・臓器の機能障害を生じる.典型的な症状は蒼白,冷汗,虚脱,微弱な速脈,呼吸促迫であるが,敗血症性ショックでは冷汗はみられず,皮膚は温かい.いずれのタイプのショックであっても生命の危機に至る病態であるため,早期の的確な認識と迅速な対処が不可欠である.
参考文献
●鍬方安行:ショックと合併症.目でみる救命救急医療(杉本侃監,嶋津岳士編),日本臨牀社,pp24-28,2014
●木下佳子:ショックの定義,症状,診断基準と見極め.ナース専科,2013(https://nursepress.jp/2227)(最終アクセス:2019年2月25日)
●孫大輔,南学正臣:診断へのアプローチ BUN,クレアチニンの代謝 BUN,クレアチニン高値を認めたときの鑑別診断の進め方.日内会誌 97:929-933,2008
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