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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 1章 全身疾患
貧血
著者: 岡田定1
所属機関: 1聖路加国際病院人間ドック科・血液内科
ページ範囲:P.366 - P.367
文献購入ページに移動 貧血とは,末梢血中の赤血球成分が少なくなっている状態である.自覚症状としては労作時息切れや全身倦怠感が多いが,血液検査をして初めて貧血がわかることも少なくない.赤血球成分の指標には赤血球数,ヘモグロビン(Hb),ヘマトクリットがあるが,赤血球の酸素運搬能に相関するHb値が最も重要である.貧血はHbによって診断する.世界保健機関(WHO)による貧血の診断基準は,成人男性や新生児ならHb≦13g/dL,成人女性や学童ならHb≦12g/dL,高齢者や妊婦,乳幼児ならHb≦11g/dLである.貧血の鑑別には,平均赤血球容積(MCV)と網赤血球(Ret)が鍵になる.
参考文献
●岡田定(編):あなたも名医!貧血はこう診る,日本医事新報社,2014
●岡田定:臨床検査技師のための血算の診かた,医学書院,2017
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