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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 2章 脳神経・筋疾患
髄膜炎
著者: 浅野裕一朗1 細矢光亮1
所属機関: 1福島県立医科大学小児科学講座
ページ範囲:P.390 - P.391
文献購入ページに移動 髄膜炎は脳脊髄膜に炎症が起きた病態であり,髄膜刺激症状・兆候により髄膜炎を疑い,髄液細胞数増多によりくも膜下腔における炎症の存在を確認して診断する.髄膜炎には髄液から細菌が検出される細菌性髄膜炎と,検出されない無菌性髄膜炎がある.無菌性髄膜炎の多くはウイルス性髄膜炎であるが,結核菌,真菌なども髄膜炎の原因病原体として挙げられる.感染症以外にも白血病,川崎病などのほか,ワクチンや免疫グロブリン製剤などの医薬品も原因となる.細菌性髄膜炎や結核菌性髄膜炎,真菌性髄膜炎は緊急対応を要する疾患であることから,その原因を素早く同定することが重要であり,そのための検査について概説する.
参考文献
1)Roos K, Tunkel A:Bacterial infections of the Central Nervous System, Volume 96, Elsevier,2010
●日本神経学会,日本神経治療学会,日本神経感染症学会(監),「細菌性髄膜炎診療ガイドライン」作成委員会(編):細菌性髄膜炎の診療ガイドライン2014,南江堂,2014
●佐藤晶論,細矢光亮:髄膜炎における迅速診断.感染症内科 2:552-558,2014
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