icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻4号

2019年04月発行

文献概要

増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 2章 脳神経・筋疾患

Guillain-Barré症候群

著者: 大石真莉子1 古賀道明1 神田隆1

所属機関: 1山口大学大学院医学系研究科臨床神経学

ページ範囲:P.394 - P.395

文献購入ページに移動
 Guillain-Barré症候群(GBS)は,急性に四肢筋力低下をきたす自己免疫性の末梢神経疾患で,人口10万人当たり年間1〜2人が発症する1).治療せずとも,発症から4週間以内に自然寛解傾向を示すことが特徴であり,教科書的には予後良好と記載されている.しかし,急性期には致死的な不整脈や呼吸不全などの出現に細心の注意が必要で,また長期的には重篤な後遺症をきたすこともまれではなく,早期の診断・治療開始が望まれる.

 GBSの診断は,基本的に病歴と臨床症候に基づいて行う.検査としては,末梢神経伝導検査が最も重要で,その他の主な検査としては,通常の血液検査〔筋疾患や低カリウム(K)血症,ビタミン欠乏症などの鑑別〕,脳脊髄液検査,脊髄MRI(脊髄症の鑑別),血中自己抗体測定(ガングリオシド抗体など)が行われる.

参考文献

1)日本神経学会(監),「ギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群診療ガイドライン」作成委員会(編):ギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群診療ガイドライン2013,南江堂,2013
2)Ho TW, Mishu B, Li CY, et al:Guillain-Barré syndrome in northern China. Relationship to Campylobacter jejuni infection and anti-glycolipid antibodies. Brain 118(Pt 3):597-605,1995
3)Hadden RD, Cornblath DR, Hughes RA, et al:Electrophysiological classification of Guillain-Barré syndrome: clinical associations and outcome. Plasma Exchange/Sandoglobulin Guillain-Barré Syndrome Trial Group. Ann Neurol 44:780-788,1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?