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文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻4号

2019年04月発行

増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ

3章 消化器疾患

消化管出血

著者: 小林健二1

所属機関: 1亀田京橋クリニック消化器内科

ページ範囲:P.396 - P.397

文献概要

 食道から大腸にわたる消化管からの出血を指し,その原因は多岐にわたる.出血部位がトライツ靱帯より口側の場合を上部消化管出血,それより肛門側の場合を下部消化管出血と分類する.上部消化管出血をきたす疾患として,食道静脈瘤,消化性潰瘍などがある.また,下部消化管出血をきたす疾患には大腸憩室,潰瘍性大腸炎,大腸癌などがある.臨床所見は,出血部位と出血速度により異なり,短時間に相当量の出血をきたすと,吐血,タール便,鮮血便や血圧低下,頻脈,時にショックを認める.一方,少量の出血が慢性的に持続する場合には,便潜血,鉄欠乏性貧血をきたす.

参考文献

1)小林健二:消化管出血.消化器疾患の診かた,考えかた,中外医学社,pp33-46,2017
2)Blatchford O, Murray WR, Blatchford M:A risk score to predict need for treatment for upper-gastrointestinal haemorrhage. Lancet 356:1318-1321,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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