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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 3章 消化器疾患
急性膵炎
著者: 川口晃平1 竹山宜典1
所属機関: 1近畿大学医学部外科肝胆膵部門
ページ範囲:P.414 - P.415
文献購入ページに移動 急性膵炎は,種々の原因によって膵酵素が膵内で病的活性化を受け,膵臓と周囲組織を自己消化する急性病変である.軽症の膵炎では,炎症は膵に限局し自然軽快が期待できるが,炎症が膵局所にとどまらず腹腔内に広く進展し重症化すると,発症早期に遠隔臓器障害や汎血管内凝固症候群などをきたす.それを回避し得ても,膵や膵周囲の壊死巣に感染すると敗血症を引き起こし,予後が悪い.自覚症状としては上腹部痛,背部痛がある.
参考文献
1)武田和憲,大槻眞,北川元二,他:急性膵炎の診断基準・重症度判定基準最終改定案の検証.厚生労働科学研究費補助金難治性疾患克服研究事業難治性膵疾患に関する調査研究 平成19年度総括・分担研究報告書,pp29-33,2008
●急性膵炎診療ガイドライン2015改訂出版委員会(編):第Ⅴ章 急性膵炎の診断〜第Ⅵ章急性膵炎の重症度診断.急性膵炎診療ガイドライン2015 第4版,金原出版,pp55-119,2015
●下瀬川徹:急性膵炎.内科学 第9版(杉本恒明,矢崎義雄編),朝倉書店,pp895-899,2007
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