文献詳細
文献概要
増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 3章 消化器疾患
急性腸間膜虚血症
著者: 高田史門1
所属機関: 1西の京病院内科
ページ範囲:P.420 - P.421
文献購入ページに移動 急性腸間膜虚血症は,何らかの原因(血栓・塞栓症や循環血流量減少など)により腸間膜内主幹血管の血行不全状態を生じることで腸管血流が途絶し,腸管の虚血・壊死を生じるものである.自覚症状として,強度の腹痛を主徴とするが,腹部所見が明確でないことが多く,その病因や病態が複雑なため診断に難渋することが多い.多臓器不全など重篤な合併症を引き起こすため,診断の遅れにより致死的な経過をたどることも多く,致死率は60〜80%とされている.
参考文献
1)Taourel PG, Deneuville M, Pradel JA, et al:Acute mesenteric ischemia: diagnosis with contrast-enhanced CT. Radiology 199:632-636,1996
●Bala M, Kashuk J, Moore EE, et al:Acute mesenteric ischemia: guidelines of the World Society of Emergency Surgery. World J Emerg Surg 12:38,2017
掲載誌情報