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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 4章 循環器疾患
頻脈性不整脈
著者: 浅井邦也1
所属機関: 1日本医科大学千葉北総病院
ページ範囲:P.439 - P.441
文献購入ページに移動 頻脈性不整脈は,心房性(上室性)と心室性に分けられる.心房性には洞性頻脈,心房期外収縮,発作性上室性頻拍,心房細動,心房粗動などがあり,心室性には心室期外収縮,心室頻拍,心室細動がある.動悸や失神などの症状が主な訴えであり,その診断には長時間心電図記録が必要になることが多い.心室細動は直ちに救急蘇生を要する不整脈であり,安静時心電図や長時間心電図で診断がつくことは通常ない.頻脈性不整脈にはその他にも緊急の対応を要する不整脈があり,心室頻拍もその1つである.特にトルサードドポアンツ(TdP)は,心室細動に移行する危険性の高い不整脈である.一方,心房・心室期外収縮は,一般的には緊急性のない不整脈である.
参考文献
●加藤貴雄:心電図.循環器内科学(水野杏一,安武正弘,平山悦之編),シュプリンガー・ジャパン,pp74-83,2010
●加藤貴雄,新博次,井野威:不整脈.心電図のABC 改訂2版(五島雄一郎,大林完二監,大林完二,小沢友紀雄,兼本成斌,他編),日本医師会,pp124-190,1999
●久賀圭祐:頻脈.心電図の読み方パーフェクトマニュアル 理論と波形パターンで徹底トレーニング!(渡辺重行,山口巖編),羊土社,pp294-338,2006
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