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文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻4号

2019年04月発行

文献概要

増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 4章 循環器疾患

急性大動脈解離

著者: 荻野均1

所属機関: 1東京医科大学心臓血管外科

ページ範囲:P.456 - P.457

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 大動脈疾患は,大動脈瘤(非解離性瘤)と大動脈解離に二分される.なかでも,急性大動脈解離(AAD)は,突然に発症する致死的な疾患である.最近では,AADや大動脈瘤破裂を“acute aortic syndrome”と称し,迅速かつ適切な対応がなければ死に至る極めて重篤な疾患群として注目されている.

 分類については,簡便かつ治療方針の決定に直接結び付くスタンフォード分類が汎用されており,それぞれ治療方針と適応が異なる(図1,表1).わが国のガイドラインにおいては,ULP(ulcer-like projection)型として,偽腔開存型や閉塞型とは別に扱う.

 多くが突然の胸背部痛で発症し,A型では心タンポナーデや破裂によりショックに陥ることが多い.臓器灌流障害(malperfusion)を伴えば,心停止(冠動脈),意識障害(脳血管),腹痛(腹部分枝),下肢虚血(下肢動脈)などをみる.

参考文献

●日本循環器学会,日本医学放射線学会,日本胸部外科学会,他:循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2010年度合同研究班報告) 大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版),日本循環器学会,2011(http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2011_takamoto_h.pdf)(最終アクセス:2019年3月1日)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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