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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ
7章 血液・造血器疾患
文献概要
多発性骨髄腫は,造血器悪性腫瘍の1つである.腫瘍化した形質細胞(骨髄腫細胞)により異常な免疫グロブリン(M蛋白)が産生される.骨病変,高カルシウム血症,腎障害,貧血,易感染性などさまざまな症状を引き起こす.診断には,骨髄にクローナルな形質細胞の増加または髄外に形質細胞腫を認めることが必要である.高カルシウム血症,腎不全,脊椎骨の圧迫骨折,髄外腫瘤による脊髄圧迫を認めるときは早急な治療が必要である.
参考文献
●Rajkumar SV, Dimopoulos MA, Palumbo A, et al:International Myeloma Working Group updated criteria for the diagnosis of multiple myeloma. Lancet Oncol 15:e538-e548,2014
●日本骨髄腫学会(編):臨床所見と初診時検査.多発性骨髄腫の診療指針 第4版,文光堂,pp8-24,2016
●日本骨髄腫学会(編):診断基準と病期分類.多発性骨髄腫の診療指針 第4版,文光堂,pp26-34,2016
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