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文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻4号

2019年04月発行

文献概要

増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 7章 血液・造血器疾患

血栓性血小板減少性紫斑病

著者: 久保政之1 松本雅則2

所属機関: 1奈良県立医科大学附属病院呼吸器・アレルギー・血液内科 2奈良県立医科大学附属病院輸血部

ページ範囲:P.508 - P.509

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 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)は,全身の微小血管に血小板血栓が形成されて発症する致死的な疾患であり,血栓性微小血管症(TMA)に分類される.TTPではvon Willebrand因子(VWF)分解酵素(ADAMTS13)活性低下により,超高分子量VWF重合体(UL-VWFM)が切断されずに血液中に残存し,高ずり応力の発生する微小血管で活性化され,血小板血栓を形成する.症状としては血小板減少,溶血性貧血,腎機能障害,発熱,精神神経症状が古典的5徴候として知られている.無治療の場合は90%以上が死亡する極めて予後不良な疾患であったが,血漿交換が導入され80%前後の生存率が得られるようになった.

参考文献

1)松本雅則,藤村吉博,和田英夫,他:血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)診療ガイド2017.臨血 58:271-281,2017
●Zini G, d'Onofrio G, Briggs C, et al:ICSH recommendations for identification, diagnostic value, and quantitation of schistocytes. Int J Lab Hematol 34:107-116,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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