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文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻4号

2019年04月発行

文献概要

増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 7章 血液・造血器疾患

播種性血管内凝固症候群

著者: 朝倉英策1

所属機関: 1金沢大学附属病院高密度無菌治療部

ページ範囲:P.510 - P.511

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 播種性血管内凝固症候群(DIC)は,基礎疾患の存在下に全身性持続性の著しい凝固活性化をきたし,細小血管内に微小血栓が多発する重篤な病態である.凝固活性化とともに線溶活性化がみられるが,線溶活性の程度は基礎疾患により相当な差異がみられる.進行すると血小板や凝固因子といった止血因子が低下し,消費性凝固障害の病態となる.DICの基礎疾患が存在したら,血液凝固検査を行うことがDIC診断への第一歩である.臨床症状の出現したDICは相当に進行しており,症状のないタイミングで血液凝固検査を行い診断するのが理想である.

参考文献

1)朝倉英策:播種性血管内凝固症候群(DIC).臨床に直結する血栓止血学 改訂2版(朝倉英策編),中外医学社,pp286-299,2018
2)朝倉英策:播種性血管内凝固症候群(DIC).しみじみわかる血栓止血 Vol.1 DIC・血液凝固検査編,中外医学社,pp48-141,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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