文献詳細
文献概要
増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 8章 内分泌・代謝疾患
急性副腎不全
著者: 宗友厚1
所属機関: 1川崎医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科学教室
ページ範囲:P.518 - P.519
文献購入ページに移動 副腎クリーゼともいわれ,副腎皮質ホルモン,なかでもコルチゾールを代表とするグルココルチコイドの絶対的・相対的不足が急激に生じ,グルココルチコイド補充を含む迅速かつ的確な処置をしなければ生命に危険が及ぶ病態であり,内分泌救急の代表である.ステロイド内服の急な中止,下垂体卒中,両側副腎出血など,短い間に重度のステロイド欠乏をきたすさまざまな原因で起こりうる.脱水,ショック,低血糖,発熱などの多彩な症状が同時多発的に出現・進行し,重篤な病態となる.副腎不全が原発性か二次性かにより病態が異なる.
参考文献
●柳瀬敏彦,笠山宗正,岩崎泰正,他:副腎クリーゼを含む副腎皮質機能低下症の診断と治療に関する指針.日内分泌会誌 91(Suppl.):1-78,2015
掲載誌情報