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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 8章 内分泌・代謝疾患
亜急性甲状腺炎
著者: 西川光重1
所属機関: 1神甲会隈病院
ページ範囲:P.520 - P.522
文献購入ページに移動 亜急性甲状腺炎は,有痛性甲状腺腫と炎症所見,および破壊性甲状腺中毒症を特徴とする炎症性疾患である.上気道感染症の先行をしばしば認め,その後,頸部から耳部にかけての痛みや,発熱,全身倦怠感などの全身症状を伴う.血中遊離サイロキシン(FT4)高値・甲状腺刺激ホルモン(TSH)低値となり,C反応性蛋白質(CRP)高値,赤血球沈降速度(赤沈)亢進などの炎症反応を伴う.甲状腺超音波検査では疼痛部に一致した低エコー領域を認める.急性期には放射性ヨウ素(または99mTc)甲状腺摂取率が低下する.
参考文献
●石原隆:亜急性甲状腺炎・橋本病急性増悪・急性化膿性甲状腺炎.甲状腺疾患診療マニュアル 改訂第2版(田上哲也,西川光重,伊藤公一,他編),診断と治療社,pp77-79,2014
●日本内分泌学会(編):亜急性甲状腺炎.内分泌代謝科専門医研修ガイドブック,診断と治療社,pp288-289,2018
●村上司:亜急性甲状腺炎.日本臨牀 別冊 内分泌症候群(第3版)Ⅰ,日本臨牀社,pp439-442,2018
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