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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 11章 感染性疾患・寄生動物疾患
レジオネラ症
著者: 藤田次郎1
所属機関: 1琉球大学医学部附属病院第一内科
ページ範囲:P.546 - P.547
文献購入ページに移動 レジオネラ症のなかで重要なのはレジオネラ肺炎で,市中肺炎としても院内肺炎としても発症する.グラム陰性桿菌による細菌性肺炎である.マクロファージのなかで増殖するため,細胞移行性の悪いβ-ラクタム系抗菌薬は無効である.市中肺炎においては,入院した後に急速に陰影が悪化することがある.レジオネラ症のなかでもレジオネラ肺炎の診断に際しては,①嘔吐・下痢などの消化器症状,②低ナトリウム血症,③肝酵素の上昇,④C反応性蛋白質(CRP)値が10mg/dL以上,⑤β-ラクタム系抗菌薬が無効,などを参考にする.
参考文献
, 2018
2)Sasaki T, Matsumoto N, Nakao H, et al:An outbreak of Legionnaires' disease associated with a circulating bathwater system at a public bathhouse. I: a clinical analysis. J Infect Chemother 14:117-122,2008
3)Yu H, Higa F, Koide M, et al:Lung abscess caused by Legionella species: implication of the immune status of hosts. Intern Med 48:1997-2002,2009
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