icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻4号

2019年04月発行

文献概要

増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 13章 妊産婦・女性性器疾患

異所性妊娠(子宮外妊娠)

著者: 原田佳世子1 上東真理子1 柴原浩章1

所属機関: 1兵庫医科大学産科婦人科

ページ範囲:P.558 - P.559

文献購入ページに移動
 異所性妊娠(子宮外妊娠)とは,子宮内腔以外の場所に着床した状態をいう.異所性妊娠は全妊娠の1〜2%の頻度で発生する.正常妊娠では血中ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が2,000mIU/mL以上であれば,超音波検査で子宮内に胎囊を確認できるが,子宮内に胎囊がみえない場合は異所性妊娠が強く疑われる.着床部位によって卵管妊娠,卵巣妊娠,腹腔妊娠,頸管妊娠,帝王切開瘢痕部妊娠に分類される.自覚症状は,性器出血と下腹部痛である.診断が遅れると腹腔内に大量出血し,急性腹症,ショック状態となる可能性がある.

参考文献

●柴原浩章:妊娠判定法.不妊・不育診療指針,中外医学社,pp382-384,2016
●岡井崇,綾部琢也:異所性妊娠.標準産科婦人科学 第4版,医学書院,pp327-330,2011
●高井泰:異所性妊娠(子宮内外同時妊娠を含む)を見逃すべからず.周産期医学 vol.45 増刊号 周産期診療べからず集,東京医学社,pp124-128,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?