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増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ 14章 小児疾患
川崎病
著者: 小林徹1
所属機関: 1国立成育医療研究センター臨床研究センター企画運営部
ページ範囲:P.566 - P.567
文献購入ページに移動 川崎病は小児期に後発する原因不明の血管炎症候群であり,特に冠動脈に強い血管炎が生じることが特徴的である.現在,年間に15,000人以上が新たに発症し,そのうち約300人に冠動脈病変を含む心後遺症が残存する.川崎病の主要症状6項目中5項目以上を満たした患者を川崎病と診断するが,他疾患を十分に鑑別する必要がある.そのため,血液検査や画像検査,特に心臓超音波検査を診断時に実施して,適切な診断と治療を行うことが重要である.
参考文献
1)小林徹,小林富男,荒川浩一:ガンマグロブリン不応例の予測と層別化.小児内科 41:69-72,2009
2)Kobayashi T, Inoue Y, Takeuchi K, et al:Prediction of intravenous immunoglobulin unresponsiveness in patients with Kawasaki disease. Circulation 113:2606-2612,2006
3)小林徹,荒川浩一,佐地勉:先天性心疾患・小児 川崎病へのステロイド療法 RAISE Study 小児循環器領域初の多施設共同前方視的ランダム化比較試験結果から.Annual Review循環器2013(小室一成,佐地勉,坂田隆造,他編),中外医学社,pp213-219,2013
4)鎌田正博:心エコーによる冠動脈評価の実際.小児内科 46:780-787,2014
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