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文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻6号

2019年06月発行

文献概要

今月の特集1 生理検査における医療安全

転倒転落を防ぐ

著者: 林真由美1 福村文雄12

所属機関: 1飯塚病院医療安全推進室 2飯塚病院改善推進本部

ページ範囲:P.700 - P.707

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Point

●超高齢化の進むわが国では,交通事故の2倍に近い人が転倒転落で死亡している.

●転倒転落の要因は身体的特性(内因性)と環境の問題に分けられるが,複数の要因が絡んで発生している.

●事故が発生する過程“環境整備・アセスメント・未然防止・障害低減・事故後対応”の6つのステップで,転倒転落防止策を考える.

●エコーや心電図検査などの移動動作場面の危険予知トレーニングを実施し,事前に危険を回避する.

●移乗動作の介助は最小限に,動作の指示を具体的に行い,患者の動きを妨げないように,患者にも介助する側にも負担にならないようにする.

参考文献

1)World Health Organization (WHO):WHO Global report on falls Prevention in older Age, Chapter I. Magnitude of falls - A worldwide overview,2007
2)厚生労働省:人口動態調査(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.html)(最終アクセス:2019年2月26日)
3)堀井基行,久保俊一:大腿骨近位部骨折の疫学.京府医大誌 124:1-10,2015
4)泉キヨ子(編):エビデンスに基づく転倒・転落予防,中山書店,2005
5)日本病院会:2017年度QIプロジェクト結果報告 入院患者での転倒転落発生率(https://www.hospital.or.jp/qip/past.html)(最終アクセス:2019年2月26日)
6)藁科えりか,(指導:棟近雅彦):病院における転倒・転落事故低減に関する研究.(修士論文2003年)早稲田大学大学院 理工学研究科 機械工学専攻 経営システム工学専門分野 クオリティマネジメント研究,2003
7)Kato S, Fukumura F, Tsuru S, et al:Modeling patient falls in hospitals by multivariate analysis focused on clinical departments. Total Quality Science 1:102-112,2015
8)林真由美,黒瀬佳陽子:転倒・転落事故を未然に防げ!“外来患者用パンフレット”.特集1 外来における医療安全 外来看護 2017年秋号:22-37,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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