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文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻6号

2019年06月発行

文献概要

研究

腹部超音波検査におけるダブルチェックの有用性と患者満足度への影響

著者: 世古口悟1 山根慧己1 竹村圭祐1 大阿久達郎1 長尾泰孝1 林真由子2 秋山恵子2 江後京子2 武岡真由美2 小山田裕一1

所属機関: 1パナソニック健康保険組合松下記念病院消化器内科 2パナソニック健康保険組合松下記念病院臨床検査科

ページ範囲:P.768 - P.774

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Summary

 保険診療で行う腹部超音波検査の精度管理目的に,1名の患者に対して2名の医療者が検査を行うダブルチェックを導入している.検査方法の検証目的に患者満足度アンケート調査を行ったところ,肯定的な意見が多く,満足度も高かった.ダブルチェックで所見を修正した症例は10.6%で,肝腫瘤を2例認めた.ダブルチェックを行うことに関する患者満足度は高く,所見を修正する症例が存在することから,有用と思われる.

参考文献

1)三原修一:腹部超音波スクリーニングによる悪性疾患発見効率とその予後に関する検討.超音波医 17:267-279,1990
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3)小原則博,有田敏,小原長生,他:肝・胆道超音波集団検診の検討 特にVTRを用いたダブルチェック方式の意義.消集検 75:56-62,1987
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10)功刀正吏,関口利和,松崎勉,他:人間ドックにおける上腹部超音波検査 検査方法とダブルチェックについての検討.消集検 86:68-75,1990
11)北村次男,田中幸子:超音波による微小癌の診断能.日臨 47:1031-1036,1989
12)小野寺博義,渋谷大助,岩崎隆雄,他:腹部超音波検診の精度管理.日消がん検診会誌 49:527-535,2011
13)水間美宏,渡邊能行:腹部超音波がん検診の精度とその問題点.日消がん検診会誌 49:55-61,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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