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文献詳細

雑誌文献

臨床検査63巻6号

2019年06月発行

文献概要

検査説明Q&A・42

心エコーで用いるSimpson法の利点と欠点を教えてください

著者: 沖都麦1

所属機関: 1神戸大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.775 - P.779

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■Simpson法

 Simpson法とは左室容積を求める際に用いられ,左室容積を長軸に対して直交する円盤状のディスクの総和として計算する方法である.通常,心尖部四腔像および二腔像の二段面(biplane)から計測される20の楕円形のディスクの総和を左室容積とするbiplane modified Simpson法が用いられており,近年ではこの測定原理を反映して,ディスク法やdisc summation法(ディスク加算法)という呼称が主流となりつつある.

 本法から得られた収縮期および拡張期の容積から左室駆出率(left ventricular ejection fraction:LVEF)が算出され,左室収縮能を評価する指標の1つとして広く用いられている1,2)(図1).

参考文献

1)Schiller NB, Shah PM, Crawford M, et al:Recommendations for quantitation of the left ventricle by two-dimensional echocardiography. American Society of Echocardiography Committee on Standards, Subcommittee on Quantitation of Two-Dimensional Echocardiograms. J Am Soc Echocardiogr 2:358-367,1989
2)田中教雄:心機能評価.心臓超音波テキスト 第2版(日本超音波検査学会監,増田喜一,遠田栄一編),医歯薬出版,pp58-63,2009
3)Lang RM, Badano LP, Mor-Avi V, et al:Recommendations for cardiac chamber quantification by echocardiography in adults: an update from the American Society of Echocardiography and the European Association of Cardiovascular Imaging. J Am Soc Echocardiogr 28:1-39. e14,2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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