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今月の特集1 健診・人間ドックで指摘される悩ましい検査異常
聴力低下がみられたら
著者: 田山二朗1
所属機関: 1国立国際医療研究センター耳鼻咽喉科・頭頸部外科
ページ範囲:P.993 - P.999
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●人が聴取できる周波数は20〜20,000Hzにわたるが,日常会話は主に250〜4,000Hzの間で行われる.
●健診・人間ドックで行われる聴力検査(選別聴力検査)では,1,000Hzで30dB,4,000Hzで30dB(高齢者では40dB)の検査音が聴取できないときに異常とされる.
●加齢や騒音による聴力低下(難聴)は,人の会話域をはずれた高音域から始まり徐々に進行するために気が付きにくい.
●選別聴力検査で異常がみられた場合には,耳鼻咽喉科医の診察を受け,難聴の原因と程度を診断し,必要に応じ,手術や補聴器など適切な対応ができるように配慮する.
●人が聴取できる周波数は20〜20,000Hzにわたるが,日常会話は主に250〜4,000Hzの間で行われる.
●健診・人間ドックで行われる聴力検査(選別聴力検査)では,1,000Hzで30dB,4,000Hzで30dB(高齢者では40dB)の検査音が聴取できないときに異常とされる.
●加齢や騒音による聴力低下(難聴)は,人の会話域をはずれた高音域から始まり徐々に進行するために気が付きにくい.
●選別聴力検査で異常がみられた場合には,耳鼻咽喉科医の診察を受け,難聴の原因と程度を診断し,必要に応じ,手術や補聴器など適切な対応ができるように配慮する.
参考文献
1)日本耳鼻咽喉科学会:Hear well, Enjoy life(http://www.jibika.or.jp/owned/hwel/hearingloss)(最終アクセス:2019年7月16日)
2)日本聴覚医学会:難聴対策委員会報告 難聴(聴覚障害)の程度分類について(https://audiology-japan.jp/audiology-japan/wp-content/uploads/2014/12/a1360e77a580a13ce7e259a406858656.pdf)(最終アクセス:2019年7月29日)
3)和田哲郎(研究代表者),原晃,鈴鹿有子,他:騒音性難聴による生活の質と労働生産性の低下を防ぐ予防から発症後まで俯瞰したデータ収集と現場の支援に関する研究に関する研究.労災疾病臨床研究事業費補助金総括研究報告書,2018
4)立木孝,笹森史朗,南吉昇,他:日本人聴力の加齢変化の研究.Audiol Jpn 45:241-250,2002
5)内田育恵,杉浦彩子,中島務,他:全国高齢難聴者数推計と10年後の年齢別難聴発症率—老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)より.日老医誌 49:222-227,2012
6)公益財団法人テクノエイド協会(編):福祉用具シリーズvol.19 高齢者介護のための聞こえの基礎知識と補聴器装用,2014(https://www3.techno-aids.or.jp/html/pdf/hochouki_kiso.pdf)(最終アクセス:2019年7月16日)
7)日本耳鼻咽喉科学会:補聴器相談医名簿(http://www.jibika.or.jp/members/nintei/hochouki/hochouki.html)(最終アクセス:2019年7月16日)
8)公益財団法人テクノエイド協会:認定補聴器専門店一覧(https://www5.techno-aids.or.jp/shop/search.php)(最終アクセス:2019年7月16日)
9)日本補聴器技能者協会:あなたの街の認定補聴器技能者(http://www.npo-jhita.org/tech/)(最終アクセス:2019年7月16日)
1)増田正次:高齢者の難聴.日老医誌 51:1-10,2014
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