文献詳細
文献概要
今月の特集1 健診・人間ドックで指摘される悩ましい検査異常
コレステロール値の異常がみられたら
著者: 山下静也1
所属機関: 1地方独立行政法人りんくう総合医療センター循環器内科
ページ範囲:P.1010 - P.1019
文献購入ページに移動Point
●「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版」では,動脈硬化性疾患予防のためのスクリーニングにおける脂質異常症の診断基準として,空腹時採血で高LDLコレステロール(LDL-C)血症,境界域高LDL-C血症,低HDLコレステロール(HDL-C)血症,高トリグリセライド(TG)血症,高non-HDLコレステロール(non-HDL-C)血症,境界域高non-HDL-C血症の6つを挙げている.
●家族性高コレステロール血症(FH)は,①高LDL-C血症,②早発性冠動脈疾患(CAD),③腱・皮膚黄色腫を3主徴とする主として常染色体性遺伝性疾患であり,早期診断と早期治療が重要である.
●家族性Ⅲ型高脂血症はbroad β病とも呼ばれ,健常者ではわずかしか存在しない中間体のリポ蛋白〔中間比重リポ蛋白(IDL)やカイロミクロンレムナント〕が蓄積する高脂血症である.その基盤にアポリポ蛋白E(アポE)の異常(代表はアポ蛋白E2/E2)が存在する.
●non-HDL-Cとは総コレステロール(TC)からHDL-Cを引いたものであり,HDL以外のリポ蛋白に含まれるコレステロールの総和を意味する.non-HDL-Cは,カイロミクロン,超低比重リポ蛋白(VLDL),レムナントリポ蛋白(カイロミクロンレムナント,VLDLレムナントないしIDL),LDL,リポ蛋白(a)〔Lp(a)〕などの動脈硬化惹起性リポ蛋白に含まれるコレステロールの総和となり,LDL-Cよりも動脈硬化性疾患の発症予測度が優れるという報告も多い.
●「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版」では,動脈硬化性疾患予防のためのスクリーニングにおける脂質異常症の診断基準として,空腹時採血で高LDLコレステロール(LDL-C)血症,境界域高LDL-C血症,低HDLコレステロール(HDL-C)血症,高トリグリセライド(TG)血症,高non-HDLコレステロール(non-HDL-C)血症,境界域高non-HDL-C血症の6つを挙げている.
●家族性高コレステロール血症(FH)は,①高LDL-C血症,②早発性冠動脈疾患(CAD),③腱・皮膚黄色腫を3主徴とする主として常染色体性遺伝性疾患であり,早期診断と早期治療が重要である.
●家族性Ⅲ型高脂血症はbroad β病とも呼ばれ,健常者ではわずかしか存在しない中間体のリポ蛋白〔中間比重リポ蛋白(IDL)やカイロミクロンレムナント〕が蓄積する高脂血症である.その基盤にアポリポ蛋白E(アポE)の異常(代表はアポ蛋白E2/E2)が存在する.
●non-HDL-Cとは総コレステロール(TC)からHDL-Cを引いたものであり,HDL以外のリポ蛋白に含まれるコレステロールの総和を意味する.non-HDL-Cは,カイロミクロン,超低比重リポ蛋白(VLDL),レムナントリポ蛋白(カイロミクロンレムナント,VLDLレムナントないしIDL),LDL,リポ蛋白(a)〔Lp(a)〕などの動脈硬化惹起性リポ蛋白に含まれるコレステロールの総和となり,LDL-Cよりも動脈硬化性疾患の発症予測度が優れるという報告も多い.
参考文献
1)日本動脈硬化学会(編):動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年版.日本動脈硬化学会,2017
2)日本動脈硬化学会(編):動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症診療ガイド2018年版.日本動脈硬化学会,2018
掲載誌情報