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文献詳細

雑誌文献

臨床検査64巻11号

2020年11月発行

文献概要

今月の特集2 パニック値報告 私はこう考える

パニック値報告の現状と今後

著者: 諏訪部章1

所属機関: 1岩手医科大学医学部臨床検査医学講座

ページ範囲:P.1310 - P.1316

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Point

●パニック値とは“生命が危ぶまれるほど危険な状態にあることを示唆する異常値”である.確実に主治医に報告されなければならない.

●パニック値の定義や運用は画一的に決められるものではなく,施設の実情に合わせた運用が望まれる.そのためには多職種間の十分なコミュニケーションが必要になる.

●将来的には人工知能(AI)を活用して,さまざまな患者情報を踏まえてパニック値を判断する仕組みを構築することが必要になる.

●検査室担当者にはパニック値と病態の関連を常に理解し,追及する姿勢が求められる.

参考文献

1)Lundberg GD:When to panic over abnormal values. Med Lab Obs 4:47-54,1972
2)日本医療機能評価機構:パニック値の緊急連絡の遅れ.医療安全情報 No.111,2016(http://www.med-safe.jp/pdf/med-safe_111.pdf)(最終アクセス:2020年6月1日)
3)日本臨床検査医学会ガイドライン作成委員会(編):臨床検査のガイドラインJSLM2018—検査値アプローチ/症侯/疾患,日本臨床検査医学会,2018
4)上道文昭,諏訪部章,柴田綾子,他:全国パニック値アンケート2017.臨病理 66:797-809,2018
5)日本臨床検査医学会チーム医療委員会:チーム医療における臨床検査異常データ・パニック値の検査室対応 全国パニック値アンケート2017,2017(https://www.jslm.org/committees/team_med/panic_2017.pdf)(最終アクセス:2020年7月1日)
6)諏訪部章:パニック値の取り扱いに関する日本臨床検査医学会からの提言.臨病理 68:571-574,2020

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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