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文献詳細

雑誌文献

臨床検査64巻2号

2020年02月発行

文献概要

今月の特集1 検査でわかる二次性高血圧

腎実質性高血圧

著者: 柿添豊1 向山政志1

所属機関: 1熊本大学大学院生命科学研究部腎臓内科学講座

ページ範囲:P.118 - P.123

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Point

●腎臓は生体内のナトリウム(Na)バランスや血圧の調整に重要な臓器であり,その機能異常により腎実質性高血圧を生じる.

●腎実質性高血圧は高血圧全体の2〜5%を占めるとされており,本態性高血圧を除く二次性高血圧のなかでは頻度が高い.

●わが国では成人の8人に1人が慢性腎臓病(CKD)に罹患しており,これらは進行すると腎実質性高血圧の原因となる.

●CKD患者では高血圧,血圧の日内リズムの異常などの脳心血管病(CVD)の危険因子が高率に存在し,CVD発症のリスクが高い.CKDの早期発見・治療は末期腎不全への進行抑制のみならず,CVD,全死亡の抑制において極めて重要である.

●CKDの早期発見のため,全ての高血圧患者で検尿と腎機能評価を行う必要がある.

参考文献

1)日本腎臓学会(編):CKD診療ガイド2012,東京医学社,2012
2)Charles L, Triscott J, Dobbs B:Secondary Hypertension: Discovering the Underlying Cause. Am Fam Physician 96:453-461,2017
3)日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会(編):高血圧治療ガイドライン2019,ライフサイエンス出版,2019
4)日本腎臓学会(編):エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2018,東京医学社,2018
5)新田孝作,政金生人,花房規男,他:第3章 2017年透析導入患者の動態,わが国の慢性透析療法の現況(2017年12月31日現在).日透析医学会誌 51:716-718,2018
6)Shimizu M, Furuichi K, Yokoyama H, et al:Kidney lesions in diabetic patients with normoalbuminuric renal insufficiency. Clin Exp Nephrol 18:305-312,2014
7)丸山彰一(監),厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業(難治性疾患政策研究事業)難治性腎疾患に関する調査研究班(編):エビデンスに基づく多発性囊胞腎(PKD)診療ガイドライン2017,東京医学社,2017

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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