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文献詳細

雑誌文献

臨床検査64巻2号

2020年02月発行

文献概要

今月の特集2 標準採血法アップデート

採血手技に関する諸注意

著者: 荒木秀夫1

所属機関: 1日本大学病院臨床検査部

ページ範囲:P.174 - P.179

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Point

●採血管の順序は検査値に影響を及ぼすことがないように注意すべきであり,検査項目と抗凝固剤の組み合わせを考慮して採血管の順序を決めることが重要である.

●溶血の防止は注射器(シリンジ)採血で円筒(押し子)を強く押して,血清分離剤に血液を当てることで発生するケースが多い.分注は,陰圧に任せて行うことで回避できる.

●採血手技が血液検査の測定値に与える影響は,通常とは異なる操作を実施した場合に検査値に影響を及ぼすことがある.イレギュラーな事象の発生時には,検査担当者へ申し送ることが重要である.

参考文献

1)日本臨床検査標準協議会標準採血法検討委員会:標準採血法ガイドラインGP4-A3,日本臨床検査標準協議会,2019
2)辻哲,初田和由,吉崎悦郎:Eテスト「TOSOH」Ⅱ(BNP)の基礎的検討.医療と検機器・試薬 27:31-36,2004
3)矢野正生:インスリン測定について.CDEJ News Letter 30:7,2011
4)栁田昂平,菅野希,福田嘉明,他:採血手技(駆血およびクレンチング)が生化学の検査データに与える影響.第11回東京都医学検査学会抄録集,東京都医学検査学会,p42,2015
1)日本臨床衛生検査技師会(監):JAMT技術教本シリーズ 検体採取者のためのハンドブック,じほう,2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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