icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査64巻4号

2020年04月発行

文献概要

増刊号 これで万全!緊急を要するエコー所見 1章 腹部エコー

閉塞性黄疸

著者: 岩下和広1 岡庭信司2

所属機関: 1飯田市立病院放射線技術科 2飯田市立病院消化器内科

ページ範囲:P.356 - P.360

文献購入ページに移動
疾患の概要

 黄疸はビリルビンが血中に増加し,全身の皮膚や粘膜が黄色に染色された病態であり,閉塞性黄疸は胆管が閉塞することにより生じる黄疸である.閉塞性黄疸をきたす疾患では胆管結石が最も頻度が多いが,炎症性疾患や胆道癌や膵臓癌といった悪性疾患まで多岐にわたる(表1).

 褐色尿や皮膚の黄染が発見契機となることが多いが,結石や腫瘍による痛み,胆管炎による発熱もある.自覚症状が全くなく,他疾患の検査目的で施行した血液検査の異常で指摘されることもある.閉塞性黄疸に感染が加わると,急性胆管炎や急性化膿性胆管炎から敗血症に至るため,迅速な診断,治療が必要である.

参考文献

1)日本超音波医学会:医用超音波用語集(https://www.jsum.or.jp/terminologies)(最終アクセス:2020年1月30日)
2)寺本研一:皮膚黄染—黄疸,皮膚黄染のある患者が来たら…….診断と治療 101(suppl):384-391,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?