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増刊号 これで万全!緊急を要するエコー所見 1章 腹部エコー
消化管穿孔
著者: 廣辻和子1
所属機関: 1医真会八尾総合病院臨床検査科
ページ範囲:P.375 - P.379
文献購入ページに移動消化管穿孔とは,さまざまな原因で消化管の壁に孔が開き,内容物(胃液や胆汁・腸液・大腸内の便など)が腹腔内に漏出し,汎発性腹膜炎を引き起こす,手術適応を考慮すべき急性腹症である.穿孔とは壁を貫いてその外の空間に内容物が漏れ出ること,穿通とは壁を貫いてその壁の外が空間ではなく何らかの組織がある状態を指す.
穿孔部位により,上部消化管と下部消化管に分けられる.上部消化管の原因としては胃・十二指腸潰瘍が多く,その他に胃癌・特発性食道破裂・腹部外傷・誤嚥・医原性(内視鏡検査・治療)などがある.十二指腸は球部前壁では穿孔が多いが,後壁では穿通が多い.
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