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増刊号 これで万全!緊急を要するエコー所見 6章 小児エコー
中腸軸捻転
著者: 岡村隆徳1
所属機関: 1聖マリアンナ医科大学病院超音波センター
ページ範囲:P.501 - P.505
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中腸軸捻転は腸回転異常に合併する疾患であり,中腸軸捻転の病態の把握には腸回転異常の理解が重要である.正常例における腸管の発生(図1)1)では,中腸〔上腸間膜動脈(superior mesenteric artery:SMA)により栄養されている十二指腸から横行結腸中部までの腸管〕が胎生期に反時計方向に270°回転するが,この腸管発生の際に腸管の回転や腹膜・後腹膜への固定が完成しなかった状態を総称して腸回転異常と呼ぶ.
中腸軸捻転は腸回転異常に合併する疾患であり,中腸軸捻転の病態の把握には腸回転異常の理解が重要である.正常例における腸管の発生(図1)1)では,中腸〔上腸間膜動脈(superior mesenteric artery:SMA)により栄養されている十二指腸から横行結腸中部までの腸管〕が胎生期に反時計方向に270°回転するが,この腸管発生の際に腸管の回転や腹膜・後腹膜への固定が完成しなかった状態を総称して腸回転異常と呼ぶ.
参考文献
1)岡田正(監),伊藤泰雄,高松英夫,他(編):標準小児外科学 第5版,医学書院,pp127-130,2007
2)井上幹大,松下航平,小池勇樹,他:腸回転異常.小児診療 78(suppl):159-164,2015
3)島貫義久:腸回転異常と中腸軸捻転.小児診療 80:1339-1343,2017
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