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文献詳細

雑誌文献

臨床検査65巻1号

2021年01月発行

文献概要

今月の特集 対比して学ぶエコー所見で鑑別に悩む疾患

胆:胆囊癌と胆囊腺筋腫症

著者: 岩下和広1

所属機関: 1飯田市立病院放射線技術科

ページ範囲:P.12 - P.17

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はじめに

 わが国における2017年の胆囊癌の罹患者は約8,200人1)と比較的少ないが,肝外胆管を含めた胆道癌の5年生存率は24.5%1)と膵臓癌に次いで予後不良であり,早期発見が重要である.一方,胆囊腺筋腫症は超音波スクリーニングの普及に伴って発見される頻度が高くなっており,飯田市立病院(以下,当院)の人間ドックの2014〜2019年の腹部超音波検査(ultrasonography:US)では延べ4.07%に認められた.

 本稿では,胆囊癌と胆囊腺筋腫症の典型的なUS所見と鑑別のポイントについて,他のモダリティーも含めて解説する.

参考文献

1)国立がん研究センターがん情報サービス:がん登録・統計(https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html)(最終アクセス:2020年9月9日)
2)岡庭信司:胆囊癌/胆囊.エキスパートから学ぶ腹部超音波検査 基本走査・カテゴリー判定・鑑別診断(竹原靖明監,岡庭信司編),文光堂,pp182-184,2019
3)長谷川修:消化器内視鏡,胆囊腺筋腫症・胆囊ポリープ,東京医学社,pp648-664,2019
4)守慶,窪川良広,崔仁煥,他:胆囊腺筋腫症に合併した胆囊癌の臨床病理学的検討.胆道 24:675-682,2010
5)日本超音波医学会用語・診断基準委員会腹部超音波がん検診のカテゴリーに関する小委員会,日本消化器がん検診学会超音波検診委員会ガイドライン作成ワーキンググループ,日本人間ドック学会画像検査判定ガイドライン作成委員会腹部超音波部門:腹部超音波検診判定マニュアル.超音波医 42:201-224,2015
6)岡庭信司,岩下和広,井上貞孝:胆囊病変の超音波診断 カテゴリー分類を活用する.超音波医 40:147-156,2013
7)刑部恵介,西川徹,堀口祐爾,他:胆囊壁肥厚病変の鑑別におけるパワードプラ法の診断的意義.胆道 15:35-43,2001
8)片桐寛之,柳原美智子,遠藤陽,他:胆囊癌診断における超音波ドプラを用いた壁在胆囊動脈血流解析の意義.胆道 23:163-173,2009
9)本田普久,森秀明,西川かおり,他:胆囊疾患に対する造影超音波検査.肝胆膵 60:437-446,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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