文献詳細
文献概要
今月の特集 対比して学ぶエコー所見で鑑別に悩む疾患
腎:腎細胞癌と腎血管筋脂肪腫
著者: 北原麻紀1 尾上篤志2
所属機関: 1桃仁会病院医療技術部超音波検査室 2高橋計行クリニック超音波室
ページ範囲:P.30 - P.35
文献購入ページに移動腎の腫瘤性病変は良性と悪性とに分けられ,また,囊胞性と充実性がある.良性で囊胞性の場合で最も高率に発生しているのは単純性腎囊胞であり,充実性の場合は腎血管筋脂肪腫(angiomyolipoma)やオンコサイトーマである.一方,悪性で囊胞性の場合は囊胞性腎癌が,充実性の場合は腎細胞癌(renal cell carcinoma)や腎盂癌が考えられる.これらの腎臓疾患は偶然・無症状で発見されることも多くなっており,小さな腫瘍を診断しなければならない場合も増加している.特に臨床の現場において苦慮するのが腎血管筋脂肪腫とオンコサイトーマの鑑別診断といえる.
本稿では上記の腫瘤性病変の特徴と診断,および超音波検査での鑑別点について詳説する.
参考文献
掲載誌情報