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文献詳細

雑誌文献

臨床検査65巻1号

2021年01月発行

文献概要

今月の特集 対比して学ぶエコー所見で鑑別に悩む疾患

血管:急性閉塞と慢性閉塞

著者: 笹木優賢1

所属機関: 1名古屋大学医学部附属病院医療技術部臨床検査部門

ページ範囲:P.54 - P.58

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はじめに

 血栓症とは血栓によって引き起こされる循環障害で,動脈では主に動脈硬化性プラークの破綻に伴うアテローム血栓症が挙げられる.塞栓とは,流血中の血栓などが末梢側の血管を閉塞するもので,塞栓による循環障害を塞栓症と呼ぶ.下肢動脈では塞栓により閉塞を起こすと急性下肢虚血を引き起こし,下肢切断や虚血再灌流障害(myonephropathic metabolic syndrome:MNMS)により死に至る場合がある.

 そこで,本稿で下肢動脈における急性閉塞と慢性閉塞の鑑別と限界について解説する.

参考文献

1)Hirai T, Ohishi H, Kichikawa K, et al:Ultrasonographic screening for arterial occlusive disease in the pelvis and lower extremities. Radiat Med 16:411-416,1998
2)日本脈管学会(編):急性下肢虚血.下肢閉塞性動脈硬化症の診断・治療方針Ⅱ,メディカルトリビューン,pp68-80,2007
3)Haimovici H:Peripheral arterial embolism; a study of 330 unselected cases of embolism of the extremities. Angiology 1:20-45,1950
4)Nishigami K, Imada Y, Hirayama T, et al:Four characteristics of vascular echo suggesting arterial thromboembolism: differentiation from aggravation of atherosclerotic peripheral artery disease. J Echocardiogr 7:70,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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