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今月の特集2 ダニ媒介感染症—適切な理解と診断の道標
扉
著者: 関谷紀貴1
所属機関: 1がん・感染症センター都立駒込病院感染制御科・臨床検査科
ページ範囲:P.139 - P.139
文献購入ページに移動 ダニ媒介感染症の存在は広く知られている一方,罹患率が低い地域や医師の診療経験が乏しい場合,受診・診断の遅れから死亡に至る症例があります.近年では,北海道におけるダニ媒介脳炎,静岡や茨城における日本紅斑熱など,報告頻度が低い地域からの診断例に対して地方自治体や厚生労働省から注意喚起がなされています.現在はCOVID-19による影響を強く受けていますが,海外渡航者・外国人旅行者による輸入感染症としての側面も念頭に置いておく必要があります.
本特集は,ダニ媒介感染症に対する適切な理解と診断に関する啓発を目的として企画しました.ダニ媒介という共通項の一方で,原因微生物はウイルス,リケッチア,細菌と幅広いため,疑いをもつために必要な基本的事項が丁寧に整理されています.臨床現場から相談を受けた際に診断の鍵となる検査法を,経験豊富な先生方から解説いただきました.報告頻度が低い,もしくは流行地域に特徴を有する感染症が中心ですが,本特集を通じて,ダニ媒介感染症の適切な診断と報告が1例でも増えるよう願っています.
本特集は,ダニ媒介感染症に対する適切な理解と診断に関する啓発を目的として企画しました.ダニ媒介という共通項の一方で,原因微生物はウイルス,リケッチア,細菌と幅広いため,疑いをもつために必要な基本的事項が丁寧に整理されています.臨床現場から相談を受けた際に診断の鍵となる検査法を,経験豊富な先生方から解説いただきました.報告頻度が低い,もしくは流行地域に特徴を有する感染症が中心ですが,本特集を通じて,ダニ媒介感染症の適切な診断と報告が1例でも増えるよう願っています.
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