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今月の特集1 電解質異常をきたす内分泌疾患
カリウム異常と内分泌疾患
著者: 上妻嵩英1 栗原勲1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部腎臓内分泌代謝内科
ページ範囲:P.806 - P.812
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●カリウム(K)代謝異常の鑑別には尿中K排泄量,血漿アルドステロン濃度(PAC)と血漿レニン活性(PRA)または活性型レニン濃度(ARC),酸塩基平衡の評価が有用である.
●低K血症をきたす内分泌疾患には原発性アルドステロン症やCushing症候群などのアルドステロン作用過剰によるもの,甲状腺中毒症,尿細管疾患がある.
●高K血症をきたす内分泌疾患にはAddison病,副腎皮質酵素欠損症,偽性低アルドステロン症,低レニン性低アルドステロン血症がある.
●カリウム(K)代謝異常の鑑別には尿中K排泄量,血漿アルドステロン濃度(PAC)と血漿レニン活性(PRA)または活性型レニン濃度(ARC),酸塩基平衡の評価が有用である.
●低K血症をきたす内分泌疾患には原発性アルドステロン症やCushing症候群などのアルドステロン作用過剰によるもの,甲状腺中毒症,尿細管疾患がある.
●高K血症をきたす内分泌疾患にはAddison病,副腎皮質酵素欠損症,偽性低アルドステロン症,低レニン性低アルドステロン血症がある.
参考文献
1)Kamel KS, Halperin ML:Intrarenal urea recycling leads to a higher rate of renal excretion of potassium: an hypothesis with clinical implications. Curr Opin Nephrol Hypertens 20:547-554,2011
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3)木村昌夫,西川哲男:アルドステロン・レニン測定法とアルドステロン・レニン比.原発性アルドステロン症診療マニュアル 改訂第3版(成瀬光栄,平田結喜緒,田辺晶代編),診断と治療社,pp66-68,2017
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6)日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会(編):原発性アルドステロン症(PA).高血圧治療ガイドライン2019,ライフサイエンス出版,pp185-188,2019
7)日本内分泌学会,日本内分泌外科学会(編):疫学.わが国の原発性アルドステロン症の診療に関するコンセンサス・ステートメント,診断と治療社,pp15-16,2016
8)日本内分泌学会,日本内分泌外科学会(編):スクリーニング.わが国の原発性アルドステロン症の診療に関するコンセンサス・ステートメント,診断と治療社,pp17-19,2016
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