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今月の特集1 電解質異常をきたす内分泌疾患
リン異常と内分泌疾患
著者: 引間雄介1 槙田紀子1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
ページ範囲:P.822 - P.829
文献購入ページに移動●血中のリン濃度は食物からの吸収,骨・細胞内への蓄積,腎臓からの排泄のバランスによって規定されている.そのなかでも腎臓でのリンの濾過と再吸収過程が特に重要な要素である.
●リンの調整は線維芽細胞増殖因子23(FGF23),副甲状腺ホルモン(PTH),ビタミンD作用が主要な役割を果たしている.これらの因子を調べることで病態の理解・疾患の鑑別が可能となる.
●低リン血症はFGF23・PTHの作用過剰による近位尿細管におけるリン再吸収阻害が病態の中心である.
●高リン血症は腎機能障害によるリンの排泄能低下が最も重要な原因である.通常の腎機能では高リン血症となることはまれである.
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