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文献詳細

雑誌文献

臨床検査66巻1号

2022年01月発行

文献概要

今月の特集 食中毒の現状と微生物検査 〔ウイルス〕

ノロウイルス検査に関する話題

著者: 上間匡1

所属機関: 1国立医薬品食品衛生研究所食品衛生管理部

ページ範囲:P.20 - P.25

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Point

●ノロウイルスは非エンベロープウイルスである.新型コロナウイルスなどのエンベロープウイルスと比較して消毒剤抵抗性や環境耐性が高い傾向がある.

●多様性が高い.ウイルスカプシドVP1の塩基配列に基づくgenotypeとRNA依存性RNAポリメラーゼRdRpの塩基配列に基づくP-typeの組み合わせによる分類方法が2019年に示された.

●遺伝子検査や抗原検査など,現在行われているノロウイルス検査は,検出されるウイルスの感染性を判断できない.

●検査結果を衛生対策にどのようにつなげるかが課題の1つである.

参考文献

1)Chhabra P, de Graaf M, Parra GI, et al:Updated classification of norovirus genogroups and genotypes. J Gen Virol 100:1393-1406,2019
2)国立感染症研究所:病原体検出マニュアル ノロウイルス(第1版) 令和元年6月(http://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/Norovirus20190611.pdf)(最終アクセス:2021年9月21日)
3)厚生労働省:食中毒統計資料(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/04.html)(最終アクセス:2021年9月21日)
4)厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生・食品安全部長:大量調理施設衛生管理マニュアル(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000168026.pdf)(最終アクセス:2021年9月21日)
5)国立感染症研究所:病原微生物検出情報IASR(https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr.html)(最終アクセス:2021年9月21日)
6)国立感染症研究所:IASR速報集計表 ウイルス(https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr-table/1493-iasrtv.html)(最終アクセス:2021年9月21日)
7)厚生労働省:ノロウイルスの検出法(https://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/kanren/kanshi/dl/031105-1a.pdf)(最終アクセス:2021年9月21日)
8)栄研化学:LAMP法の原理(http://loopamp.eiken.co.jp/lamp/index.html)(最終アクセス:2021年9月21日)
9)酒巻望:ノロウイルスの新しい検査法—生物発光酵素免疫測定法(BLEIA).Mod Media 63:138-144,2017
10)Atmar RL, Opekun AR, Gilger MA, et al:Norwalk virus shedding after experimental human infection. Emerg Infect Dis 14:1553-1557,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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